肛門付近のかゆみ (肛門搔痒症)

肛門掻痒(そうよう)症とは

肛門掻痒症とは肛門やその周りに主に痒み(かゆみ)を訴える病気の
総称です。
他に かゆみ以外に 皮膚のただれ かき傷からの出血や感染なども
起こりうる可能性があります。
他に、肛門のべとつき、下着の汚れなどがあります。
特徴としては、体が温まると徐々に痒みが増強することです。
お風呂上りや 布団の中などでかゆみが増し目が覚めてしまう事もあ
ります。痒みが強すぎると、不眠や神経不安定になる方もいます。
この疾患は 近年 患者様が増加傾向にあります
原因は 色々とあります。例としては
ウオシュレットの普及により 極度に潔癖を意識するあまり 皮膚の
バリヤー機能の異常などがあります。
下痢や便秘による症状から引き起こされるケースもあります。
物理的刺激が ファクターになるケースが多いです。
とは言え なかなか病院には行きにくい箇所でもあります。
では 自宅で治療できる方法を試して改善できないようならば受診を
することを提案させてもらいます。
治療に必要とする薬剤の成分としては 殺菌作用 抗炎症作用 かゆ
み止めの入った薬剤になってきます。
また 炎症を早めるならステロイドの必要性もあります。
現在 市販薬で有名な製品としては オシリア小林製薬)です。
成分としては ステロイド かゆみ止め 皮膚の感覚を麻痺させる麻
酔系の成分(微量) 殺菌成分 血行促進成分です。
しかし妊婦さん子供さんへの使用リスクもあります
ステロイド使用に関しては 強い抗炎症効果がありますが懸念される方々など 賛否両論ありますが治療効果の良さなどを踏まえた上で リスクとベネフィットを天秤にかけてベネフィットが上回るなら使用をお勧めします。
 薬を使用する前に確認事項としては
 患部が白色や赤色に変色している または できものや湿疹がある
ならば 感染症の疑いがあるので 直ぐに受診する事をお勧めします

いぼ痔や切れ痔 肛門付近のかゆみならば 1度 オシリアをお試し
下さい。
使用しても改善されなかったり 悪化したり 症状が繰り返されるよ
うならば受診をお勧めします。
個人的には 治療完治後もカブレーナのようなステロイドの入ってい
ない薬剤やワセリンの使用を予防的に使っていただく方がよろしいか
と思います。
また 子供さんの場合は ステロイドの入ってない薬剤からの使用を
お勧めしたいです。

他に 予防点としては 皮膚のバリヤー機能を壊さないことです。
かゆくなってもボリボリとかかない。すぐに薬で対応する。
ウオシュレトを使用する時は 水流は最弱でぬるめで短く使用してく
ださい。
入浴時は 肛門を石鹸で泡わないようにしてください。
このような事が バリヤー機能の保護につながると思います。

下記アドレスは薬剤の写真です

ご参考までに。